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 ■ 仕事としての翻訳                  井口 耕二
 ■ 電子辞書SHOPからのお知らせ
 ■ 翻訳読書ノート45                                    北田 敬子
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 ■ 仕事としての翻訳                  井口 耕二

 ◇ 仕事の始め方

 ●アプローチの仕方

 ◎履歴書・職務経歴書の書き方

 翻訳会社へアプローチするため、まずは書類を用意します。通常、提出
 するのは以下の2種類です。翻訳のサンプルを添付することもあります。

 ・履歴書
 ・職務経歴書
 ・(翻訳サンプル)

 ○履歴書

 履歴書はフォーマットが市販されています。「履歴書 フォーマット 
 ダウンロード」くらいでインターネット検索をすれば、ファイル形式の
 フォーマットを入手することもできます。

 いずれにせよ、そのようなフォーマットを参考にWordなどで自作するの
 がいいでしょう。最近は履歴書や職務経歴書を郵送ではなく、メール添
 付で送ることが多いため、ファイルにしておかないと困ってしまいます。
 また、一般的なフォーマットでは、翻訳の仕事に必要な項目がない、そ
 ういう欄が小さすぎるなどの問題があったりします。必要なのにない項
 目は追加し、欄が小さいものは大きくするなど調整をしましょう。逆に、
 一般的なフォーマットに必ずある「免許」などは書かなくてもいいケー
 スが多いと思います。

 住所・氏名、連絡先のほか、学歴・職歴も簡単に書いておきます。

 もし、会社員を続けつつ翻訳の仕事をする二足のわらじをめざしている
 のなら、現在、勤めている会社の名前も書いておきます。業務としてど
 こで何をしているかは、自分のウリになる情報だからです。あなたにど
 の案件なら回してよくてどの案件を回したらまずいか、翻訳会社が考え
 るときの重要なポイントにもなります。たとえば、「製薬会社勤務」と
 だけ書いてあったのでは、ある製薬会社から新薬開発関係の文書が出て
 きたとき、あなたに回していいものかどうか翻訳会社で判断がつきませ
 ん。もし、あなたがライバル会社に勤めていたりしたら、守秘義務上、
 翻訳会社に重大な問題が発生します。翻訳会社は二足のわらじに仕事を
 回すことに慣れていますから、翻訳会社に提出する経歴書に勤務先名を
 明記したからといって、そこから二足がばれる心配はありません。

「免許・資格」は、自動車免許など一般的なものしかなければ項目自体
 をなくしてしまいましょう。無線技術者の免許、ファイナンシャルプラ
 ンナーの資格など、ある分野に詳しいことの証明になるものがあれば自
 己アピールとして書いておきます。

「趣味・特技」というのも一般的な履歴書によくある項目です。特にな
 ければこれも項目ごと削除しましょう。逆に、趣味として普通の人より
 よく知っている分野があれば書いておきましょう。料理、ワイン、釣り、
 鉄道、アニメ、ゲーム……翻訳の専門と関係ないことでいいのです。い
 つもと傾向が大きく違う案件が飛び込んできたとき、翻訳会社では、趣
 味欄に関係のありそうなことが書いてある履歴書がないか、必死に探し
 たりするのです。私の経験でも、昔、「井口さん、たしか昔、フィギュ
 アスケートの選手をされてたんですよね?」とフィギュアスケート関係
 の案件が回ってきたことがあります(履歴書に書いてはいなかったけれ
 ど、コーディネーターさんがたまたま知っていた)。

 一般的な履歴書にはないけど翻訳者の履歴書には不可欠なのが「翻訳対
 象の言語」です。英語から日本語、日本語から英語など、方向も含めて
 明記します。

 経験年数も必要です。「会社の業務としてXX年、専業翻訳者としてY
 Y年」などと書いておきます。

「得意分野」あるいは「専門分野」も不可欠な項目です。これは前にも
 書いたように、あくまで翻訳者として「得意」あるいは「専門」である
 分野です。これから仕事を始める場合には、「翻訳者として仕事をして
 ゆこう」と思っている分野を書いておきます。

 作業環境も必ず書きましょう。仕事分野によっては不可欠なTradosなど
 の翻訳支援ソフトを持っている場合は、必ず書いておきます。MS Office
 も、Wordだけなのか、Excel、PowerPointまで持っているのか、明記し
 ておきましょう。

 通信環境も忘れずに。なお、メールアドレスは必ず有料のプロバイダか
 ら割りあてられるものを取得しておきます。間違っても、いわゆるフリ
 ーメールアドレスを書かないこと。まじめに仕事をしたいと考えれば当
 然の行動だと思います。これを当然だと思わない人は仕事社会の常識を
 どこかで勉強して出直すべきでしょう。

 自己アピールも書いておきましょう。内容は、他人と違う自分の特色で、
 翻訳会社にとってメリットがあること。この基準から外れる内容なら書
 かないほうがマシです。意欲を示したいと「徹夜してでもがんばります」
 などと書かないこと。「徹夜なんてしたら品質は落ちる。徹夜せずにき
 ちんと仕事を仕上げるスケジューリングもできないのか」とあきれられ
 たりします(私ならそう思います)。「丁寧な仕事を心がけています」
「納期は必ず守ります」など、プロなら当然のことだけ書くのもやめま
 しょう。アピールするポイントは特にありませんと言うようなものです
 し、下手すれば、「そのくらいプロなら当たり前だということさえ分か
 っていないのか」と思われるかもしれません。


 ☆本編及びバックナンバーはこちら↓
 http://tran.blog.shinobi.jp/Category/16/

【著者プロフィール】
  井口 耕二(いのくち・こうじ)a.k.a. Buckeye
  技術・実務翻訳者、翻訳フォーラム共同主宰、社団法人日本翻訳連盟
  常務理事
  高品質・高価格をめざして翻訳の現場で日々努力するとともに、オン
  ライン・オフラインの各種記事、セミナーなどさまざまな場で翻訳者
  という立場からの提言や主張を行っている。
  著書に『実務翻訳を仕事にする』(宝島社新書)、訳書に『スティー
  ブジョブズ−偶像復活』(東洋経済新報社)、『ウィキノミクス−マ
  スコラボレーションによる開発・生産の世紀へ』(日経BP社)などが
  ある。
  ホームページURL: http://buckeye.way-nifty.com/translator/
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 ★ 研究社「医学英和辞典」の第2版が出ました!
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 研究社から2008年7月に刊行された「医学英和辞典 第2版」のCD-ROM版
 が発売されました。
 元になった書籍版は総収録語数15万、前版と比べ見出し語で8割増、分
 量で76%増加したそうです。医学関係の翻訳をされる方にはぜひ!
 ※独自フォーマットCD-ROM。オリジナル検索ソフト付き。

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 価格は
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 アップグレード版は「Ver.2.x」以降をお持ちの方が対象となり、
 「Ver.1.x」のお客様には通常版を購入いただくことになります。また
 インストール時には旧バージョンのデータディスクが必要です。
 なお、アップグレード版は Macintosh には対応しておりませんので、
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  ※連載毎に読み返せるので新たな発見があります。
 ※コラムに対するご感想・ご意見お待ちしております。
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 ■ 翻訳読書ノート45                                    北田 敬子

「ドキュメンタリーの魂」

 今年も9.11が過ぎた。あの無差別テロはどのような経緯で起こったのか、
 複合的視点からの丹念な取材を元に書かれたのが『倒壊する巨塔 アル
 カイダと9.11への道 上・下』(ローレンス・ライト著 平賀秀明訳 
 白水社 2009)である。事件は何も青天の霹靂ではなかった。十分に予
 想されながら、阻止出来なかったことが明かされる。

 片やウサマ・ビンラディンを首領とするアルカイダやアイマン・ザワヒ
 リに率いられたジハード団などアフガン・アラブズ、片やジョン・オニ
 ールに象徴されるアメリカ合衆国のFBI捜査官やCIAの局員達。両陣営が
 9.11に収斂していく様は、息をのむ緊張感に満ちている。サウジアラビ
 アに発し、エジプト、スーダンを巻き込み、イラク・クウェート・イラ
 ンを跨ぎ、パキスタンからアフガニスタンに至る地域に暗躍するイスラ
 ムのテロリスト達が、遙か彼方のアメリカ合衆国を宿敵と定めたのは何
 故か。サウジアラビアの大財閥の御曹司がカラシニコフを抱えてアフガ
 ニスタンの山奥深くに隠棲し、ハイテク武器で重装備したアメリカにテ
 ロ攻撃を仕掛け続けるとは荒唐無稽な狂気の沙汰に見える。にもかかわ
 らず、自爆攻撃の想像を絶する破壊力をテロリスト達は現代社会に誇示
 してきた。仕掛ける側、それを阻もうとする側、いずれの陣営にも隠微
 に見え隠れする内なる敵がいる。世界を震撼させる事件の裏側で相争う
 人間達の姿を詳述しながら、本書が淡々と描き出すのは、血を流すのは
 生身の人間であり、兵士や聖戦士を自称する輩より「無辜の民間人」の
 方が多いという紛れもない事実である。殉教と陶酔して自爆テロを行う
 者達も、復讐心に燃えミサイルをピンポイントで撃ち込む大国も、殺傷
 の過酷さに於いて差はない。「アフガンは帝国の墓場」とアメリカを挑
 発し続けるビンラディンは、老いても病んでも尚、荒野の洞窟にいる
(らしい)。その不気味さが惻々と伝わってくる。

 膨大な資料と318人に及ぶ関係者とのインタビューを元に書かれた本書は、
 アラブ諸国とアフガニスタンの人士・歴史・情勢を丹念に紹介・分析し
 つつ、攻撃目標となったアメリカ側の内情にも容赦なく切り込んでいく。
 そしてウサマ・ビンラディンの生いたちや私生活が時にはユーモアさえ
 感じさせる筆致で描かれると、とりわけ本当はお洒落も贅沢もしたかっ
 たであろう第一夫人が憤然と自ら離縁して行く様や、ニンテンドーのゲ
 ームで遊ぶ息子の様子など、「普通の人びと」の素顔が見えてくる。FBI
 を退職して世界貿易センタービル保安主任職に就任したとたん9.11を迎
 え、倒壊する巨塔の下に消えたジョン・オニールの、正義漢と言うより
 やんちゃ坊主ぶりには苦笑させられる。間違いを犯すべく生まれた人間
 達がこの地上に建てた塔はいずれ自ら引き倒すしかないのかと思いなが
 ら、行間に希望を探すのもまた人間なのであろう。ピューリツァー賞受
 賞から2年を経て訳出された本書の著者は、優れた映画の脚本家でもあ
 るという。なるほど、手に汗を握るはずである。

 【著者プロフィール】
   北田 敬子(きただ・けいこ)
  東洋学園大学・現代経営学部教授
  東京女子大学英文科卒業後、東京都立大学修士課程英文学専攻修了。
  バージニア大学教育学部にて在外研究。
  専門は英語文学、言語とコミュニケーション
  ホームページURL http://www.kitada.com/keiko/
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 ■ 後 記

 メールマガジンを出しながらこんなことを言うのははばかられるのです
 が、どうもメールでのコミュニケーションが苦手です。それはいただい
 たメールをよく見落とす。返信しようと思っていながら新しいメールに
 反応し忘れる。好意をこめたいのだが相手にそれが伝わらない。といっ
 たことがままあるからであります。結果、不義理、不誠実、無愛想とい
 う(私からすれば)誤解が生じるのです。

 男子四十五歳にして、絵文字を交えようかしらん(^_^;
                             (青)
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