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 ■ 〜Nichigai Introduction Party〜
 ■ 床屋と俳句と不条理劇 ― 新国立劇場『カエル』   今井 克佳
 ■ 電子辞書SHOPからのお知らせ
 ■ O.E.D.を引こう!   <もったいない>
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 ■ 〜Nichigai Introduction Party〜 Please join us!

 このコーナーでは、CD-ROM辞書(日外アソシエーツ発行)から例文や用
 語を抜粋してご紹介します。

 今回は、「CD-ビジネス技術 実用英語大辞典 第4版」。新年度スタート
 にちなんで「新人」をキーワードに用例を検索してみました。その一部
 をご紹介します。

 (1) All new employees shall participate in the orientational
 seminars offered by the Personnel Office.  

 (2) I think this is a rookie to keep an eye on for the future.

 (3) open doors for a new talent  

 (4) We are always seeking [searching for, look for] new talent.

 ビジネスシーンで使えそう。
 日本語訳はメルマガの終わりでチェックしてくださいね。

                             (一色)
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 ■ 床屋と俳句と不条理劇 ― 新国立劇場『カエル』
                            今井 克佳

 そういえば、実家に戻ってもカエルの鳴き声を聞かなくなった。高校生
 の頃は梅雨時の夜はうるさいくらい鳴いていた田んぼのカエルたち。
「あなたはカエルの鳴き声を聞いたことがありますか。カエルはまだあ
 なたのところにいますか。」という作者の問いかけ(パンフレット)は
 深く心に残ったのだが…。
 中国の劇作家、過士行=グォ・シシンが新国立劇場に脚本を書き下ろし、
 鵜山仁の演出で上演された『カエル』。出演者4人は、いずれも実力派
 とくれば、観に行かない手はない。
 過士行の作風は、いわゆる不条理劇のようだ。中国の南方の海岸らしき
 場所に床屋がある。客と理髪師がどんな髪型にしようかと議論をしてい
 る。正体の知れない女がまわりをうろついて、水田に田植えをしたり、
 二人の議論に口を挟んだりする。世界中を放浪してきたという旅人がそ
 こにあらわれ、床屋の順番を待ちながら話に加わるが、前の客の髪型が
 いつまでも決まらないので、あきらめて旅立ってしまう。
 数年後、さらにその数年後に似たような場面が繰り返される。これだけ
 なら、よくある不条理劇のようにも思えるが、話題というのが、地球環
 境に関する、やけに具体的な議論なのである。
 環境ホルモンによるワニの生殖能力低下や北極グマからDDTが検出され
 た話。また、第1場では911テロ、第2場では2004年末の東南ア
 ジア大津波が話題となる。このジャーナリスティックで直接的な言語が、
 妙に居心地を悪くさせる。象徴的なセリフや場面の意味をあれこれ考え
 る面白さのかわりに、ニュースキャスターの言葉が入ってきてしまうと
 興ざめなのだ。
 舞台美術もそれ自体としては目をひく。不完全なドームの骨格のような
 屋根がついた、床屋のフロアは周囲より一段低くなっており、ここにや
 がて、水が張られていく。床屋のフロアは丸く、青と白のまだらになっ
 ており、地球を意味しているのがわかる。つまり温室効果による海面の
 上昇ということだ。その他大がかりないくつかの仕掛けは意表をつき、
 迫力もあるが、これもまたイメージを固定してしまう嫌いがある。
 作劇のモチーフの一つは作者が中国語で読んだ、小林一茶の俳句集だ
 という。日本語に戻された一茶の句は、有名な「やせがえる」の句を
 含めて何句か引用されていたが、むしろ日本人である私たち観客が一茶
 の句をとっさに解釈しきれないのだ。結果、ほとんど有効にセリフのな
 かで機能しない。これは翻訳上の誤算だったかもしれない。
 現代人を揶揄した辛辣なセリフは痛く、印象に残る。笑いもある。テー
 マも悪くはない。セットも美しい。しかし、どこかギクシャクとした印
 象を持たざるをえない翻訳劇だった。

 上演情報
 新国立劇場 シリーズ「われわれは、どこへいくのか」(1)『カエル』
 2006年4月1日〜13日 新国立劇場小劇場
 作:過士行  翻訳:菱沼彬晁  演出:鵜山 仁
 出演:千葉哲也 有薗芳記 宮本裕子 今井朋彦
 http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000094.html

【著者プロフィール】
  今井 克佳(いまい・かつよし)
   東洋学園大学・現代経営学部専任講師
   埼玉大学卒業・東京都立大学大学院博士課程満期退学
   専門は日本近代文学・特に詩の分野。
   文学研究の参考にと、古典翻訳劇の上演には長く足を運んできたが
   近年は演劇の面白さにハマり、ジャンルを問わず様々な舞台に出か
    けている。
    観劇レビューブログ http://tabla.cocolog-nifty.com/junrei/

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 ■ 電子辞書SHOPからのお知らせ

 このところ、TranRadar電子辞書SHOP に来店くださるお客様に“特許”
 関係の方が増えてきました。確かに、ほんの数年前と比べても、「権
 利」的なことに対する認識が以前にも増して高まっているように思われ
 ます。そこで、増大する特許翻訳のニーズにこたえるにはこれ!

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 ■ O.E.D.を引こう!   <もったいない>

 今「もったいない」という日本語が“mottainai”という国際語として
 脚光を浴びています。2004年アフリカ人女性ではじめてノーベル平和賞
 を受賞したケニアの環境副大臣ワンガリ・マータイさんが日本で見つけ
 た言葉です。

 その前に日本青年会議所が世界的に展開した「もったいない運動」が
 あったそうですが、グリーンベルト運動と呼ばれる植林事業で知られる
 生粋のエコロジスト・マータイさんは2005年来日の際、「もったいない」
 という言葉に深く共鳴し、「21世紀の環境保全のキーワードとして世界
 共通の言葉にしよう」と提唱。2005年3月、国連会議の演説の中で具体
 的に3つのRを説いています。

 ・消費削減(Reduce)
 ・再使用(Reuse)
 ・資源再利用(Recycle)

 マータイさんは“mottainai”を以下のように説明しています。

> 「もったいない」の表側は、物質的損失を惜しむ気持ち。一方、その
> 裏側では、・・・“形には表れない大切なもの”に馳せる感謝の気持
> とそれを無にしてしまう嘆きとが一体となって、日本人独特の精神世
> 界を形づくっている。

“形には表れない大切なもの”に馳せる感謝の気持ちとそれを無にして
 しまう嘆き、というのは核心を突いてますね。『広辞苑 第五版』には
「勿体無い」=「物の本体を失する意」とありますが、無形の大切なモ
 ノこそ、物の本体と言えるのでしょう。

 これは狭い島国の限られた資源をやりくりして、質の高い丈夫なモノ作
 りに励み、つましくも豊に生きてきた日本人の智恵ではないでしょうか。
 最近、わが国でも「モノを慈しむ心」が薄れ、耐久消費財の耐久性が失
 われつつあるようで気掛かりです。

 今年1月の「平成17年度 第2回 食を考える国民フォーラム」において、
 アグネス・チャンは「もったいないということばを英語や中国語に翻訳
 しようとしたが、どうにもぴったりした言葉が見つからない。つまり、
 これは日本独自の概念であり、言葉だと思う」と述べています。

 字面を英語に訳せば、「What a waste.」となるのでしょうが、これで
 は“形には表れない大切なもの”に対する感謝の心は表わされません。

 ちなみに O.E.D. Ver.3.1(第2版)では“mottainai”は残念ながら未
 収録でした。恐らく online 版には収録され、来る第3版(2010年刊行
 予定)には掲載されることでしょう。どんな定義が載るか楽しみです。

 ところで、明治期の英語の達人・斎藤秀三郎(1866-1929)は『斎藤和
 英大辞典』で「もったいない」にどんな英語を当てているのでしょう。
 気になりますね。

 もったいない〔勿体ない〕〈形〉
 1. (=不敬な)profane (words or actions); blasphemous (words);
 sacrilegious (action); impious, sinful, wicked, irreverent
 (conduct)
 2. (=善過ぎる、惜しい)(to be) too good for (one); (to be) 
 undeserved; (to be) more than one deserves; (to be) worthy
 of a better cause
 3. (=あたら惜しい)wasteful

 一番最初に“profane”(神聖を汚す, 不敬の)という宗教絡みの英語
 を持ってくる辺り、さすがです。モノには神様が宿るという日本的な発
 想から“もったいないオバケ”も生まれるわけですから、ニュアンス的
 には、ピタリと当たらずとも遠からずではないでしょうか。

 私の祖母は「もったいない」が口癖の人でした。裏白のチラシ類は必ず
 保存して糸で閉じ、子どもの頃の私のお絵かき帳としてあてがいました。
 また、実家の押入ダンスの裏には秘密の「空箱コーナー」がありました。
 祖母は不要になった空箱を捨てずに全部、タンスの裏に放っておいたの
 です。工作に必要な材料は、ここから自由に調達することができ、小学
 生の頃は随分と重宝したものです。「無用の用」を知りました。

 ところで先日、私は通勤電車の網棚に鞄を置き忘れてしまいました。中
 には O.E.D. Ver.3.1 の CD-ROM とセイコー電子辞書。紛失物センター
 には届けなし。嗚呼、もったいな〜い!

                              (竹)


 『もったいない』プラネット・リンク編
 マガジンハウス 2005.6 49p 19cm(B6) 952円(税別) 
 ISBN4-8387-1609-5

 『モッタイナイで地球は緑になる』ワンガリ・マータイ著;福岡伸一訳
 木楽舎 2005.6 279p 19cm(B6)  1,429円(税別) ISBN4-907818-56-4

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【Oxford English Dictionary 2/e on CD-ROM Ver. 3.1 のガイド】
 → http://www.nichigai.co.jp/translator/oed_v3.html

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【Shorter Oxford English Dictionary on CD-ROM Version 2.0 案内】
 → http://www.nichigai.co.jp/translator/soed_v2.html

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 ■〜Nichigai Introduction Party〜 <日本語訳>

 (1) 新社員は全員, 人事課の開催するオリエンテーション[新人教育]セ
 ミナーに参加する[出る]ものとする.

 (2) こいつは今後目の離せない[注目の, 期待の]新人だと思う.

 (3) 新人に門戸を開く[チャンスを与える]

 (4) 当社では常時新人を探して[((意訳)) 募集して]います.

 ◆検索のポイント◆

「CD-ビジネス技術 実用英語大辞典 第4版」の用例ファイルを開いて、
 複合検索ボタンを選び、キーワードに「新人」と入力・検索するだけ
 です。英語と日本語がセットで表示されます。

 ◇「CD-ビジネス技術 実用英語大辞典 第4版」の詳細はこちら。
  http://www.nichigai.co.jp/translator/unno4_2.html

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 ■ 後記

 街中でリクルート・スーツ姿のうら若き乙女に道を尋ねられた。会社説
 明会に向かう途中で、手元の案内図を見ても所在がわからないという話
 なのだが、私もまた「地図の読めない」男だった(話は聞きます)。
 今まさに社会に一歩踏み入ろうとする新人の、期待と不安の入り交じっ
 た初々しい姿に、小泉総理ではないが、「感動した」。
 ふと、サミュエル・ウルマン(1840-1924)の「青春の詩」を思い起こ
 した。かのマッカーサー元帥が座右の銘としていたそうである。

>  青春とは人生の或る期間をいうのではなく、心の様相をいうのだ。
>  優れた創造力、逞しき意志、炎ゆる情熱、怯懦を却ける勇猛心、
>  安易を振り捨てる冒険心、こういう様相を青春というのだ。
>  年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。

       中 略

>   人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる。
>   人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる。
>   希望ある限り若く、 失望と共に老い朽ちる。

 全国の中高年の皆さま、ファイト〜一発!

                              (竹)
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