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┏┏┏┏ No.93/2005.11.11
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■「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その38)
■ 電子辞書SHOPからのお知らせ
■ ボビーが胴上げされて思ったこと 2
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■「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その38) 検索ツールについて
ここのところしばらく、集中的にプログラミングの勉強をしていました。
「プログラミング言語」というと、その専門でない方には取っつきにく
いものと思われるかもしれません。しかし、人工的なものとはいえ、要
するに一種の言葉です。聞き慣れない外国語は思わず吹き出してしまう
ほど変に聞こえることもありますが、「笑えるプログラミング言語」と
いうものもあります。
Hello world program in esoteric languages
http://en.wikipedia.org/wiki/Hello_world_program_in_esoteric_languages
このおかしさを感じるのに、プログラミングの専門知識はいりません。
ここにあるプログラムは、見た目はまったく違うプログラミング言語に
基づいていますが、(基本的には)すべて「Hello World!」という文を
出力する例を示しています。世の中には、ジョークのためだけに、(プ
ログラムではなく)プログラミング言語そのものを作る人がずいぶんい
るということですね。
閑話休題。前回は用語集について考えてみましたが、今回はその用語集
や資料を検索するための「検索ツール」について簡単にご紹介します。
皆さんは、「Googleデスクトップ」などのデスクトップ検索ツールをお
使いでしょうか。
http://desktop.google.com/ja/
デスクトップ検索は、パソコンの中のさまざまなファイル形式の情報を
楽に探す手段です。「以前作成したあの資料をすぐに見たい」といった
ときに、それがパソコンのどこに埋もれていても探すことができます。
ただ、デスクトップ検索は確かに便利なのですが、それだけでは翻訳者
の需要を満たすことはできません。翻訳者は、「パソコン内のすべての
情報」ではなく、特定の用語集や文書に対して、「網羅的に」探したい
ことが多いからです。
Windows XPの場合、Windows標準の検索で、テキストやOffice文書に含
まれる語句を検索することができます。エクスプローラで検索したいフ
ォルダを右クリックして[検索]を選択し、[ファイルに含まれる単語ま
たは句]に語句を入力します。この方法には時間がかかり、対応するフ
ァイル形式も限定されますが、検索する場所が決まっている場合には手
軽で便利です。
既訳や参考資料がPDFだけなら、無料のAdobe Reader 7.0で「特定フォ
ルダ内の複数ファイル」を検索することもできます。Adobe Reader
7.0で[検索]ボタンをクリックして、[検索する場所]から、[参照]を
選択し、対象のフォルダを選びます。その後、検索を実行すると、該当
する個所がすべて強調表示され、文脈も分かります。Googleデスクト
ップでも該当個所は色付けされますが、網羅的ではありません。ただし、
Adobe Readerでの検索も、やや時間がかかります。また資料が常にPDF
だけであるとは限りません。
私は用語検索では、主にKWIC Finderを使っています。
http://www31.ocn.ne.jp/~h_ishida/KWIC.html
無料版ではテキストしか検索できませんが、有料版ではPDFやOffice文
書など多くの形式に対応しており、高速に検索できます。前後の文脈が
分かるという点も、翻訳では重要です。
TRADOSで作業する場合、時間があればMultiTerm形式の用語集を作成する
ことで、あいまい検索ができるようになり、検索もれを防げます。この
場合は、未整理の資料から、用語集として整理する時間も必要になりま
す。MultiTerm用語集は、本来はクライアントや翻訳会社が管理・支給
すべきものです。
なお、Wordでも「検索個所の強調表示」はできます。Wordでは、Ctrl+F
で[検索と置換]ダイアログ ボックスを表示して、[見つかったすべての
項目を強調表示する]にチェックを入れます(Word 2002以降)。この場
合は、1つの文書に対する検索となります。また、テキスト エディタで
も検索結果が文書内で強調表示されるものがあります。
ちなみに、デスクトップ検索では、作成した文書だけではなく、プログ
ラムも検索することができます。ごくたまにしか使わないツールが、ど
こにあるか分からなくなったことはありませんか?また、たくさんの
プログラムがインストールされていると、スタート メニューが非常に
重くなることがあります。このような場合でも、デスクトップ検索では、
探しているプログラムの名前の一部を入力するだけで、探すことができ
ます。
ご質問、ご感想、ご要望、ご意見などがありましたら、
tran@nichigai.co.jp までどうぞ。
《このコラムは、音声読み上げにより校正しています》
【著者プロフィール】
山本 ゆうじ(やまもと・ゆうじ)
フリーランス実務翻訳者。国際学校 UWC イギリス校で二年間学び、
筑波大学を経て、シカゴ大学人文学修士号を取得。
日英仏語で、美学・比較文学・芸術学・文章技法などを学ぶ。
transPC 【実務翻訳】 http://transpc.cosmoshouse.com/
秋桜舎 【文芸談義/文芸翻訳】http://cosmoshouse.com/
『世界に通じる学校――国際学校 UWC の異文化理解教育』発売中
山本ゆうじ〔編著〕2004.4 アルク刊 A5/199p \2,310(税込)
http://www.bookpark.ne.jp/cm/pudding.asp?content_id=ALCB0025
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■ 電子辞書SHOPからのお知らせ―日外アソシエーツのロングセラー
弊社の製品を使って下さっているお客様から、「EB-25万語医学用語大
辞典」について次のようなメールをいただきました。
御社のこの用語辞典は、私ども医学翻訳者に取っては極めて重宝
なものです。電子辞書でステッドマン医学事典を組み込んだ製品
もございますが、収録語数の点からも御社の製品に見劣りします。
(中略)私以外の専門家数名も同様の意見でした。
このお客様も書かれているように、小社「25万語医学用語大辞典」は
パソコンがこんなに普及する以前、SONYの"データディスクマン"用
ソフト(EB=電子ブック)の時代から愛用されてきました。
もとになった書籍が編集されたのは1989年です。六本木ヒルズどころか
レインボーブリッジもなかった、まさに一昔前。こんなにも長い間多く
の方々に使っていただいている、ということに感謝すると同時に、医
学翻訳の世界にこれから足を踏み入れようという方々にも是非知ってい
ただきたいと思いました。
いつもは新製品ばかりに目が向いてしまいがちですが、ちょっと立ち
止まって自分のまわりにある道具類を見直してみてはいかがでしょう
か。
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■ ボビーが胴上げされて思ったこと 2
◆前号にて
千葉ロッテマリーンズが日本一になりました。優勝監督の胴上げが行わ
れました。優勝監督は米国人のボビー・バレンタインです。果たしてか
の国でも、この様な風習〈胴上げ〉があるのでしょうか?珍しく探求心
に燃えた私当メルマガでお馴染みの、田村洋一、北田敬子、山本ゆうじ
の三氏に尋ねました。
「ドーアゲ ハ エイゴ デ ナント イイマスカ?」と。
◆「胴上げ」は英語で何というのか
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〈山本ゆうじ氏〉
研究社の新和英中辞典では
「胴上げする toss sb into the air 」《★英語にはこの表現はない》
とのことです。
リーダーズでは
「toss sb in a blanket 毛布の端を皆で持って急に人を胴上げする
《通例 罰として生徒たちがする》」となっています。
デイリーコンサイスではtossupとしていますが、この語は、コイン投げ
や、大学の卒業式で帽子を投げあげるなどの意味で使われているようで
す。
「日本ほど儀式的には行わない」ということでしょうか。
おそらく他の方がもっとご存じだと思います。あるいはネイティブに聞
くのがよいかと。
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ん?いつになく弱気。どうやら山本さん、スポーツにあんまりご興味が
ないようなのである。
なにせ、
野球はアストロ球団しかみないのですが……。
http://www.tv-asahi.co.jp/astro/
とのことなのだ。
しかし、ここで分かったことが一つ、辞書に〈胴上げ〉の適訳がないと
いうことである。ということは、いわゆる日本で行われているような、
喜びの手段としての胴上げそのものがないのではないか?
その疑いは濃くなったのである。
欧米では、勝利、合格、結婚、転勤(で胴上げはもはや日本でもない?)
などの場で胴上げしたりしないのであろうか?
だとしたら、ボビーはどんな気持ちで宙を舞ったのか。
この続きは次号にて(多分)。
(青)
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