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 ■ アフリカの問題 (その2)                            田村洋一
 ■ 電子辞書SHOPからのお知らせ
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 ■アフリカの問題 (その2)  田村洋一

  近年、アフリカの問題に加わったのが「持てる国」と「持たざる国」
 の落差です。アフリカで豊かな国といえばエジプトからモロッコにかけ
 ての地中海沿岸のイスラム圏と南アフリカ共和国ですが、ここで「持て
 る国」というのは西アフリカから南アフリカにかけての大西洋沿岸の産
 油国のことです。ナイジェリアがその代表で、いまではアラブ首長国連
 邦を抜いて世界第12位の石油大国になりました。世界石油産出量ランキ
 ングの20位から50位の間にはアンゴラ、ガボン、チャドなどが並び、内
 戦のあったスーダンも実は石油輸出国です。これらの国には石油メジャ
 ーが進出しているだけでなく、石油消費大国の米国や中国も原油獲得の
 ための援助を惜しみません。

  ところで2004年3月、外国勢力による赤道ギニアの政府転覆計画が発
 覚し、実行グループである傭兵部隊がジンバブエ当局に逮捕されました。
 さらに、支援者とされる南アフリカ在住のマーク・サッチャー氏(サッ
 チャー元英国首相の息子)が南アフリカ当局に拘束されました。その後、
 サッチャー氏は何らかの取引により米国に「追放」され投獄を免れまし
 た。赤道ギニアは産油国の一つで、この事件の背後には利権をめぐる複
 雑な事情があるものとみられ、首謀者が誰なのか、英国政府は事前にど
 こまで知っていたのかなど、真相は公表されていません。まるで小説の
 ような話です。その後の英国とジンバブエの間のギクシャクした関係や
 ムガベ大統領(Robert Mugabe)の強気の姿勢などにも無縁ではないのか
 もしれません。

  さて、これと対照的なのが「持たざる国」です。先のG8首脳会談に先
 だつ2005年6月、世界銀行とIMFに対する400億ドルにのぼる最貧国18ヶ国
 の債務を免除し、今後12〜18ヶ月以内にさらに9ヶ国を対象リストに追加
 することでG7(G8からロシアを除いた7ヶ国)が合意したという発表があり、
 7月8日にはG8で総額500億ドルの支援計画が正式に合意されました。この
 27ヶ国のうち23ヶ国がアフリカの「持たざる国」で、アフリカ53ヶ国の
 4割強にあたります。アフリカに新たな「南北問題」を起こさないように
 「持たざる国」が自立していく方策を考えることは極めて重要です。教
 育制度や健康医療の充実、上下水道、電気や電話網、道路などのインフ
 ラ整備に予算を配分する余裕が生まれるとすれば意義のあることです。

  ここでひとこと付け加えておきたいのは、アフリカにあるのは「貧困」
 や「不幸」だけではないということです。様々な形態の雄大な景観と多
 様な生物を育む自然環境は言うまでもなく、造形感覚の優れた彫刻、強
 烈なリズムも繊細な音色もある変化に富んだ民俗音楽、眼を驚かす人々
 の色彩感覚、金属器・陶器・バスケタリー(植物の繊維で籠などを編んだ
 もの)などの伝統工芸、卓抜な建築技術、さらには宗教儀礼や民間療法ま
 で、各地には独自の文化が言語と共に伝承されています。私たち日本人
 には欧米人の考える「開発」とは少し別の視点からアフリカを支援する
 ことができるのではないでしょうか。自然を畏怖し、自然を尊重する精
 神は共通のものなのです。

 ●参考
・CIA - The World Factbook
 http://www.cia.gov/cia/publications/factbook/
・国立民族学博物館のデータベース
 http://www.minpaku.ac.jp/menu/database.html
 キーワード「アフリカ」で検索すると500件以上ヒットします。

 【著者プロフィール】
  田村 洋一(たむら・よういち)
  東京生まれ。幼稚園に入る前からFENを聴いて育った生粋のビートル
  ズ世代。SEとして日米のコンピュータ会社に勤務し業界の栄枯盛衰を
  目の当たりにしてきた。現在はフリーの翻訳者、編集者。自分の眼を
  信じる美術愛好家でもある。
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 ■ 電子辞書SHOPからのお知らせ

 今回はちょっと気分を変え、辞書SHOPとは直接関係のない書籍をご紹介
 したいと思います。

 ★「新訂増補 海を越えた日本人名事典」(日外アソシエーツ刊)
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 安土桃山時代から明治20年代までに日本から西洋に渡り、交流のさきが
 けとなった日本人の事典。使節団、留学生、商人、技術者、旅芸人、漂
 流者など2,102人を収録。渡航の動機や渡航中の行動、帰国後の活動な
 どに重点を置いた 略歴および渡航先・年・目的を掲載。一般の人名事典
 ではわからない渡航者人 物伝の集大成。人物についての参考文献も多数
 掲載。(弊社ホームページに掲載している内容紹介)

 この本の前版が20年前に出たとき、著名な方が「無人島に持っていきた
 い1冊の本」として紹介して下さったという記憶があります。言葉も風
 習もほとんど情報のない状態で海外に出て行った(あるいは、行かざる
 をえなかった)日本人たち―それぞれの人生に思いを馳せると身震いが
 してしまいます。ちなみに、何を隠そう、収録者の中に私の曾祖父が入
 っています。

 ◆「新訂増補 海を越えた日本人名事典」富田仁〔編〕
    定価15,750円(本体15,000円) 2005.7刊/A5・940p

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  ⇒第11回「名著誕生のめでたい瞬間」

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 ■ 後 記

 無闇に他人を信じ込む性質です。そのせいで結構損をしています。
 書評を読んで「面白そうだ」と読んだ本で面白かったためしがありませ
 んし、店員にのせられて買った製品を妻に誉めてもらったことなど皆無
 です。術中にはまりやすいというのでしょうか。年をとったらきっと振
 り込め詐欺にだまされるでしょう。
 なんてことをいいつつ、またやってしまいそうです。今朝見た新聞で、
「奥様は魔女」を激賞していたのです。虫が疼くというのか、後悔する
 だろうなと思いつつ、映画館に行きそうな自分がいます。

                              (青)
 ……………………………………………………………………………………
 (青)の話に添えて・・・

 そう言えば、あるところでこんな記事を目にしました。

 団塊世代(昭和22〜24年生まれ)の意識に大きく影響を与えたものとして
 アメリカ文化がありますが、その際にアメリカのTV番組の輸入が一役
 買ったと言われています。

 中でも『奥さまは魔女』(1964-1972)の影響は少なくないんだとか。この
 ドラマの特徴は奥さまの方が強いこと。劇中、旦那がサマンサのご機嫌
 をとるシーンがたくさん見られます。まだ男尊女卑の風潮が残っていた
 時代にあってアメリカの旦那さんは奥さまのご機嫌をとる(大事にする)
 のに懸命なんだなあ・・・と思いつつ、アメリカに対する憧れを募らせ
 て、民主主義教育の第一期生たちは育っていったそうです。

『奥さまは魔女』は、戦後、日本社会の価値転換を後押ししたプロパガ
 ンダ的作品と言えるのかもしれません。そういう目で新作映画をご覧に
 なるのも一興かと。

                              (竹)
 ……………………………………………………………………………………
 8月末に夏休みをいただき、ロンドンへ出かけてまいりました。
 今回の主目的は、バッキンガム宮殿内の見学です。夏期のみの限定公開
 なので、ぜひとも見たいと思い、事前にインターネットで入場券の予約
 をして行きました。

 さて、実際の内部はどうかというと、それはそれは豪華絢爛。美術館か
 と見紛うばかりの絵画と美術品の数々、天井は天を仰ぐように高く、一
 糸乱れず装飾が施され、すべての床に品の良い柄の付いたレッドカーペ
 ットが敷き詰められています。本物の王家の住居は、庶民の私の想像を
 遙かに超える別世界なのでした。

 また、驚いたのが、数カ国語の音声ガイドが用意されていたことです。
 もちろん日本語もあります。携帯電話を少し大きくしたようなレコーダー
 本体を紐で首から提げ、ヘッドフォンを装着して個人個人でガイドを聞
 けるようになっています。レコーダーには音声停止や再生ボタンがあり、
 自分が見て回るペースに合わせて操作できます。

 私は、この日本語音声ガイドのおかげで、女王のドレスに付けられた装
 飾の意味や客間テーブルに置かれた銀器の意義など細かいところまで理
 解することができました。見学者を見回すと、ほとんどの人が音声ガイ
 ドを利用しており、ヘッドフォンからスペイン語やフランス語など様々
 な言語が漏れ聞こえていました。

 異国の文化を異国の言語で理解するのは、その言語のプロになれなけれ
 ば難しいと思います。細かいニュアンスまでくみ取れないからです。フ
 ツーの外国人には、母語によるガイドはとても有り難いのです。宮殿内
 の案内を英語から日本語へ翻訳・通訳してくださった方々に大いに感謝
 した夏休みでした。

                              (市)

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