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■ 「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その29)       山本ゆうじ
■<特集>スマトラ沖大地震関連記事           田村洋一
■ 翻訳劇のフシギ・翻訳劇の魅力 7          今井克佳
■ 電子辞書SHOPからのお知らせ
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青木です。

スキミングなる犯罪が世間をにぎわせています。カード情報を掠め取っ
て財産を奪う非常にケチ臭い犯罪です。
しかし、この「スキミング」。こういう犯罪に相応しい、さもしい、薄
汚い感じが漂う適切な日本語はないものでしょうか。

ピッキング、セクハラ、パワハラなどなど、カタカナ言葉で呼ぶことで
その卑劣さが薄れてしまいます。

妙訳はないものでしょうか?

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■ 「山本ゆうじの翻訳道具箱」(その29)       山本ゆうじ

翻訳力と翻訳ソフト

 先日、京都に数日間立ち寄りました。観光シーズンの谷間で観光客も
少なく、東寺や三十三間堂も貸し切りの気分を味わえました。仏閣巡り
に飽きたら、いわゆる観光名所ではありませんが、今に生きる京都の文
化として、京都市勧業館「みやこめっせ」での工芸品の制作過程の紹介
などはお勧めです。

 京都での滞在中に、翻訳ソフトの基礎技術を開発する研究者の方たち
とお話しする機会がありました。色々と興味深い話を聞くことができま
したが、やはり翻訳者の現場のニーズとはかけ離れていると感じました。
「ソフトで何が可能か」という点のみに関心が集中し、「どのようなユ
ーザーが実際にどのように使うか」という需要やワークフローの議論で
はないわけです。最終的には一般ユーザー向けに使われる技術でも、翻
訳者のノウハウが無関係ではないはずです。翻訳者と自然言語処理の研
究者が、真剣に意見交換をする場があれば、双方にとって大変有益であ
ると思います。

 さて、前回までは、英日翻訳で業務用翻訳ソフトを活用する際の、原
文を正しく理解する英語力、自然な訳文にする日本語力についてご説明
しました。これらに加えて、翻訳者自身の「翻訳力」も重要です。「翻
訳ソフトが翻訳をするのに、翻訳者の翻訳力がどうして関係あるのか」
と思われるかもしれません(なんだか早口言葉みたいですね)。しかし、
翻訳者が使う場合は「翻訳ソフトが翻訳をする」のではありません。翻
訳するのはあくまでも翻訳者であり、翻訳者の意図がユーザー辞書を介
して、訳文に完全に反映される必要があります。

 翻訳ソフトで作業する場合は、「翻訳してから理解する」または「翻
訳しながら理解する」のではなく、「英文を英文として理解」した上で
翻訳する技能が特に重要と思われます。それは、翻訳ソフトが出した訳
が自分の思い通りの訳であるかということを、リアルタイムで比較して
確認する必要があるからです。

 学校教育ではしばしば「英語の理解」=「翻訳」という考え方から脱し
ていない場合が見られます。翻訳作業でパソコンを使用していてもワー
プロとしてしか使用していない場合、文の先頭から読みながら日本語に
置き換えていくという方法になりがちです。このような方法では、理解
を誤ることもありますし、訳すべき単語が抜けてしまう「訳抜け」が発
生します。

 そうではなく、「英文を英文として理解」した後で、頭の中に訳文
(和文)の語句を想起することが必要です。これを「脳内翻訳」と呼ん
でいます(翻訳道具箱の「その20」もご覧ください)。以下に、翻訳作
業の中で、翻訳ソフトにかかわる手順の一部をまとめてみました。

1. 翻訳者が原文(英文)を原文として理解
2. 頭の中に訳文(和文)の語句を想起 = 脳内翻訳
3. (翻訳ソフトが、事前に指定したユーザー辞書(用語集)に基づい
て翻訳を生成)
3'. (後処理ツールで生成された翻訳を補正)
4. 脳内翻訳と自動翻訳を比較
5. 自動翻訳処理の不備を手動で修正

 ここでは、3と3'は分けていますが、実際には1ステップで行われます。

 英語での十分な会話能力や、通訳者としての技能があれば、「翻訳は
頭の中でできる」ということが実感できるはずです。そして頭の中でで
きることを文字として入力する一手段としての、翻訳ソフトの重要性に
ついても、お分かりいただけるかと思います。

 また翻訳ソフトの大きな利点として、翻訳時に単語をもらすというこ
とはありません。文が長くて語句をすべて想起できない場合でも、生成
された訳と比較、確認することで、効果的に訳抜けを防止することがで
きます。

 ご質問、ご感想、ご要望、ご意見などがありましたら、
tran@nichigai.co.jp までどうぞ。

《このコラムは音声認識ソフトを使用して口述で執筆し、音声読み上げ
により校正しています》

【著者プロフィール】
 山本 ゆうじ(やまもと・ゆうじ)
 フリーランス実務翻訳者。国際学校 UWC イギリス校で二年間学び、
 筑波大学を経て、シカゴ大学人文学修士号を取得。
 日英仏語で、美学・比較文学・芸術学・文章技法などを学ぶ。

 transPC  【実務翻訳】	 http://transpc.cosmoshouse.com/
 秋桜舎  【文芸談義/文芸翻訳】http://cosmoshouse.com/

『世界に通じる学校――国際学校 UWC の異文化理解教育』発売中
 山本ゆうじ〔編著〕2004.4 アルク刊 A5/199p \2,310(税込)
 http://www.bookpark.ne.jp/cm/pudding.asp?content_id=ALCB0025

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■<特集>スマトラ沖大地震関連記事           田村洋一

前号に引き続き、田村洋一氏による特集記事をご紹介します。
読み逃してしまったという方、是非ともご覧下さい。

記事全文は↓以下サイトでご覧いただけます。
 http://www.nichigai.co.jp/translator/column/tsunami.html

---I-n-d-e-x---------------------------
◆「津波」をどこまで知っていますか?
 1)津波に関する用語
  ・津波の高さ(日本語は気象庁、英語はUSGSによる説明から編集)
  ・津波の水平方向の「遡上距離」
  ・津波の速度
◆「津波」を恐れ、「Tsunami」に備える
 1)津波から逃げ遅れる理由
 2)津波に備える
◆資料編 参考リンクと正式組織名称
 1)UNESCO/IOC (UNESCO/Intergovernmental Oceanographic Commission) 
  ・UNESCO 政府間海洋委員会
 2)ICG/ITSU (International Coordination Group for the Tsunami 
   Warning System in the Pacific)
  ・UNESCO/IOC 太平洋津波警報組織 国際調整グループ など

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☆耳より情報
機械翻訳ソフトプレゼント 〜アジア太平洋機械翻訳協会
「英日機械翻訳に関するアンケート」に回答すると、22名に翻訳ソフト
が当たる。2/7まで。
詳しくは→http://aamt.info/shijou/user-enq.htm

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■ 翻訳劇のフシギ・翻訳劇の魅力 7          今井克佳

『喪服の似合うエレクトラ』

昨年、新国立劇場で上演された『喪服の似合うエレクトラ』(ユージン・
オニール作)が、第4回朝日舞台芸術賞のグランプリを受賞した。遅れ
ばせながらこの作品についてレポートしておくことにしたい。

ギリシャ悲劇『エレクトラ』の設定を南北戦争時代のアメリカに設定を
変え、ある家族の歴史を通して、これでもかと人間の愛憎の応酬を描く
心理劇。一幕、しょっぱなから、母クリスティン(三田和代)と娘ラヴ
ィニア (大竹しのぶ)の緊迫した対立に息もつけない。あまりにも表情
が恐ろしく、硬いのではと思うが、実はト書きには「仮面のような表情」
と書いてあるとのこと。

二幕に入り弟オリン(堺雅人)が登場し、姉と母への愛に翻弄されなが
ら、神経を病んでいく過程を悲しいながらもおかしみを交えて演じる。
愛ゆえの復讐に継ぐ復讐の連鎖はとどまることを知らず、ついには姉弟
それぞれの婚約者にまで降りかかろうとする。

作品の書かれた1920年代のアバンギャルド芸術を彷彿とさせるような斜
線と歪みを持つ舞台装置(美術:島次郎)も秀逸。そして劇中にはアメ
リカ国旗がしばしば現れる。母親の愛人である船長アダムを姉弟が殺害
するシーンで、船のマストに翻る星条旗。軍人である父エズラの棺にか
けられた星条旗。そして父の棺が消えても部屋に敷かれたまま姉弟の争
いの道具となる星条旗。それらを見ると、現代史におけるアメリカ合衆
国の位置を思い起こさずにはいられない。

復讐の連鎖劇を終演(終焉)させるには、ラヴィニアがしたように自ら
を罰するため屋敷の中に永遠に閉じこもる他ないのか。神話や家族の心
理劇を超えて、この問いは現代史を生きる私たちにまで届いている。休
憩二回、3時間40分の濃厚なマチネを見終わるとすでに外はすっかり
暗くなっていた。

上演:新国立劇場中劇場 2004年11月16日(火)〜12月5日(日)
作:ユージン・オニール 翻訳:沼澤洽治 演出:栗山民也
出演:大竹しのぶ 堺雅人 吉田鋼太郎 津嘉山正種 三田和代 他
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/play/2004%7E2005/electra/electra.html


【今後期待する翻訳劇上演】
・『コーカサスの白墨の輪』世田谷パブリックシアター
1月30日(日)〜2月20日(日)※まつもと市民芸術館でも上演あり。
http://www.setagaya-ac.or.jp/sept/jouhou/04-2-4-48.html

・『Shakespear's R&J』パルコ劇場
2月1日(火)〜2月20日(日) ※全国公演あり
http://www.parco-play.com/web/page/information/r_and_j/

【著者プロフィール】
 今井 克佳(いまい かつよし)
 東洋学園大学・現代経営学部専任講師
 埼玉大学卒業・東京都立大学大学院博士課程満期退学
 専門は日本近代文学・特に詩の分野。
 文学研究の参考にと、古典翻訳劇の上演には長く足を運んできたが近
 年は演劇の面白さにハマり、ジャンルを問わず様々な舞台に出かけて
 いる。
 ※ 観劇ブログを作ってみました。よければ見に来てください。
 http://tabla.cocolog-nifty.com/junrei/

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■ 電子辞書SHOPからのお知らせ

★「MED-Transer」がバージョンアップします!
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クロスランゲージ社の医学・薬学用翻訳ソフト、「MED-Transer for 
Windows」がバージョンアップし、2月4日に新発売となります。今回の
「V4」では、医学辞典の権威「ステッドマン医学大辞典」の翻訳用専門
語辞書を新搭載した製品もラインナップに加わりました。

 1) MED-Transer V4 パーソナル for Windows    :45,360円
 2) MED-Transer V4 パーソナル for Windows
   ステッドマン翻訳専門語辞書+ステッドマン医学大辞典パック
                        :64,260円
 3) MED-Transer V4 プロフェッショナル for Windows:120,960円
 4) MED-Transer V4 プロフェッショナル for Windows 
   ステッドマン翻訳専門語辞書+ステッドマン医学大辞典パック
                        :139,860円

*1) 3)にはステッドマン翻訳専門語辞書、ステッドマン医学大辞典は
 含まれません
*いずれも価格は税込価格です

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★オックスフォード大学出版局よりうれしいお知らせ!
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「OED Ver.3.1」の発売記念特価期間が1ヶ月延長され、2005年2月28日
までになりました。うっかり見過ごされていた方も、再度チャンスです!
既に旧版をお持ちの方には、お得なアップグレード版もあります。

 ●Version 3.1:¥51,450(2005/2/28まで)
 ●Ver.1.X.X ⇒ Ver.3.1 アップグレード版:\20,906
 ●Ver.2.0 or Ver.3.0 ⇒ Ver.3.1 アップグレード版:¥13,934
  *いずれも価格は税込価格です

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 ◎知的バラエティコラム/本日も、風まかせ!(坂本あおい)
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