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営業マン青木です。

小さな居酒屋、スナックが軒を連ね、通称〈地獄谷〉と呼ばれる一帯
が大森にあります。

そのいわれを語る知識も資格も私にはないのですが、あえていうなら
ば、そこはまるで「演歌の花道」のセットのようで、いまにも山本
譲二がマイク片手に暖簾をめくり歌いながら出てきそうな場所なので
あります。

某月某日。その〈地獄谷〉のとあるスナックで名物のおでんをつまみ
ながら、翻訳という職業の「理想型」と「現実」について、翻訳者・
翻訳会社経営の方々のお話をお聞きする機会がありました。

夜が更けるにつれ、話は職業に対する哲学みたいな話になり、そして
また〈地獄谷〉のド演歌的な風情が妙にその語りとマッチし、不思議
な夜となりました。

「打ち合わせというと、何故すぐ飲みに行くのですか?」

そんなことをいう世間知らずの女中・野津が、「職業としての営業」
を理解するのは、いつのことでありましょうか。


配信停止の手続きは、誠にご面倒ですが tran@nichigai.co.jp 宛に
配信希望せず、とご一報ください。

★友人・知人、親戚・縁者に配信希望の方がいらっしゃる場合
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■ 異文化の翻訳−−言語以前の問題 (その2)  三谷康之
■ 特製手帳プレゼントのお知らせ
■ NEW 斎藤和英大辞典を引こう! その9 オノマトペ

※加藤隆太郎さんの「e−時代の翻訳ビジネス」は今回、お休み
 させていただきます。
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■ 異文化の翻訳−−言語以前の問題 (その2)
                         三谷 康之

都市住宅であれ田園の民家であれ、縁起をかつぐ人は我が家の玄関
ドアの脇に蹄鉄を取りつけるというのも、異文化のひとつです。

イギリス人の家の戸口周辺には、注意して見るとまだまだ我が国で
はお目にかかれないものが存在することに気がつきます。

例えば、"bell-pull" です。

【1】ウォルター・スコットの旧邸宅アボッツフォードのベル・プル
http://www2.neweb.ne.jp/wd/nichigai/tranradar/mitani/mitani5.html#1

散歩用ステッキと同じくらいの長さと太さの金属棒が1本、ドアの
右脇にぶらさがっていて、それを垂直にぐいと引っ張りますと、棒
につながっている針金や紐(ヒモ)が屋内へ伸びていて、その先に
結びつけられたベル、つまり鐘が鳴るという仕掛けなのです。

棒の代わりに太い紐状のものを吊り下げる場合もありますし、今日
ではそれを電気仕掛けにしたものすら見かけます。紐状の方は
"bell-rope" ともいいます。

【2】電気仕掛けで鳴るようにしたベル・プル
http://www2.neweb.ne.jp/wd/nichigai/tranradar/mitani/mitani5.html#1

これは童話にも登場します。

例えば、ケネス・グレイアムの『柳に吹く風』では、森に迷ったモ
グラとミズネズミが、必死になって雪の下から掘り出したアナグマ
氏の家に備えてあって、添えられたアーネスト・シェパードのイラ
ストにもはっきりと見て取れます。

【3】『柳に吹く風』のアナグマ氏の家のベル・プル
http://www2.neweb.ne.jp/wd/nichigai/tranradar/mitani/mitani5.html#2

紐のタイプは『クマのプーさん』に描かれています。クリの木に住む
フクロウの家でもこれが使われていましたが、彼はロバのイーヨー
がなくした尻尾をそれに充てていたのでした。

【4】『クマのプーさん』のフクロウ邸のベル・プル
http://www2.neweb.ne.jp/wd/nichigai/tranradar/mitani/mitani5.html#2

このベル・プルは玄関だけではなく、部屋の中でも必要なものなの
です。特にカントリー・ハウスのような大邸宅では、使用人を呼び
出すのになくてはならないものでした。したがって、使用人の控え
の間には主要な部屋と連結するベルが幾つも取りつけてあるのです。

カズオ・イシグロ原作の映画『日の名残り』には、どのベルが鳴った
から呼び出しはどの部屋からだ、などと主人公の執事が対応を迫られ
るシーンがあります。

同じく映画『ミニヴァー夫人』の中でも、キャロルの館を訪れている
ヴィンが空襲警報を聞くや否や、執事を呼ぶために部屋の隅から下が
っているこれを引っ張るシーンがあります。

コナン・ドイルによる『シャーロック・ホームズ』の「まだらの紐」
では、まさにこれが事件の犯罪と切っても切れない関係をもつこと
になります。ホームズとワトソンが実地検分した依頼人の部屋には、
引っ張っても全然鳴らない見せ掛けのベル・ロープが吊してあった
という次第です。グラナダ・テレビ制作のドラマ「まだらのひも」
の映像でもそれは確認できます。

ちなみに、一般に「呼び鈴」は "door-bell" といいますが、今日風
な「押しボタン式の呼び鈴」は "bell-push" ですから、"pull"と 
"push" の使い分けになるのです。


【著者紹介】
三谷康之(みたに・やすゆき)
東洋女子短期大学教授。
1975〜76年まで〈英文学の背景〉の研究調査のため英国にてフィールド
ワークを行った。
現在、英国文化を解くための重要なファクターである、紅茶に関する
事典を執筆中。

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■ 特製手帳プレゼントのお知らせ

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■ 「カタカナから引く 外国人名綴り方字典」アンケート終了

 当メールマガジンNo.15でお願いいたしましたアンケートについて
 多数の方から貴重なご意見・ご回答をいただきました。ご協力、
 誠にありがとうございました。
 
 寄せられたコメントは担当者間を回覧させていただいております。
 
 尚、プレゼントのご応募は、締め切りとさせていただきますので、
 ご了承ください。

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■ NEW 斎藤和英大辞典を引こう! その9 オノマトペ

日本語の特徴に、オノマトペ(擬音語・擬態語)の豊富さが挙げられ
ます。特に「ふらふら」「ジタバタ」「もそもそ」等、動作や様子を
表す擬態語が極めて多いと言われます(朝鮮語はさらに多いとか…)。

勿論、英語にもオノマトペはあり、たとえば「チューチュートレイン」
(「チューチュー」とは蒸気機関車の擬音。日本語で言うところの
「シュッシュッ」に相当。)などがそうですが、日本語の比ではない
ようです。小泉八雲が日本の怪談を英語に翻訳する際に、どうしても
オノマトペを翻訳することができず、結局、そのまま音をローマ字表記
したという逸話もあります。確かに「ひゅーどろどろ」なんてのは英訳
不能ですね。

さて、斎藤和英にも豊かな日本語のオノマトペがたっぷり収録されて
います。以下、面白そうなものを幾つか拾ってみました。斎藤対訳の妙
をご堪能ください。


ウツラウツラ〈副〉Drowsily:(=する) to drowse; to doze
◆一晩ウツラウツラして明かした I passed the whole night between
 waking and sleeping.

ガタピシ〈擬音詞〉
◆ガタピシいわして歩く to walk on loose planks
◆ガタピシ持ち歩く to bang about anything
◆戸障子があけたてにガタピシ言う Sliding-doors hitch in
 opening or shutting.

クラクラ〈副〉
◆目がクラクラする I feel dizzy―feel giddy.
◆クラクラ煮え立つ to boil up―seethe

ザクザク〈擬音詞〉(An onomatopoeia for) crumbling, jingling, 
etc.
◆歩くと霜柱がザクザク崩れる The frost crumbles beneath your
 feet.
◆袂にザクザクと銭を入れている His pocket is full of jingling
 coins.

シトシト〈形〉Damp; moist
◆着物が露でシトシトになった My clothes are moist with dew.
〈副〉Softly; gently; in earnest
◆雨がシトシト降っている It is raining in earnest.

しょぼしょぼ〈副〉
◆しょぼしょぼ降る雨 a drizzling rain
◆雨はしょぼしょぼ It drizzles.
◆目がしょぼしょぼする My eyes are heavy.

スタコラ〈副〉In a hurry; hurry-scurry; helter-skelter
◆と聞いて彼はスタコラ出て行った On hearing the news, he went
 out in a hurry.
◆雨が降ってきたので皆スタコラ駆け出した It began to rain,
 and everybody broke into a run.
◆巡査を見て皆スタコラ逃げ出した Seeing the officer, they
 scampered away―scuttled away―scurried away.

すってんと〔スッテンと〕〈副〉With a thump
◆スッテンと転ぶ Over one goes.

チラホラ〈副〉Here and there; by twos and threes
◆梅がチラホラ咲き始めた The plum-blossoms are opening by
twos and threes―peeping out here and there.
◆聴衆の中には婦人がチラホラ見えた The audience was sprinkled
with fair faces―There was a sprinkling of fair faces among
the audience.

チョロチョロ〈副〉
◆血がチョロチョロ流れる Blood trickles.
◆小魚が水の中でチョロチョロする Fishes dart in the water.
◆鼠がチョロチョロ走りまわる Mice steal about.

トボトボ〈副〉In a hobbling manner
◆トボトボ歩く (老人なら)to hobble along―(疲れてなら)―plod
 along―plod one's way―(独りでなら)―plod one's lonely way
 ―pursue one's lonely way
◆トボトボした老人 a hobbling old man

ドロドロ〈擬音詞〉(The sound of) rolling or rumbling
◆太鼓がドロドロ鳴る A drum rolls.
◆遠雷がドロドロ鳴る Thunder rumbles in the distance.

パラパラ〈擬音詞〉(The sound of) pattering
◆雨がパラパラ屋根に当たる The rain patters on the roof.
◆パラパラ降って来た The rain has begun sprinkling.
◆パラパラ雨 a sprinkling rain―a sprinkle of rain

ぴりりと〔ピリリと〕〈副〉Bitingly
◆山椒はピリリと辛い Pepper bites.
◆山椒は小粒でもピリリと辛い He is short but sharp―small
 but smart.

ベチャベチャ〈擬音詞〉
◆ベチャベチャしゃべる to babble―gabble―chatter―jabber
 ―rattle―twaddle
◆よくベチャベチャしゃべる女だ She is a chatterbox.

ポッキリ〈擬音詞〉(The sound of) snapping
◆箸をポッキリ折る to snap a chopstick
◆ポッキリ折れる A stick snaps―breaks short.

ほろりと〔ホロリと〕〈名〉In a drop
◆ホロリと涙 to drop a tear―A tear stands in one's eye.
◆あのいじらしい様子を見るとホロリとする I can not but cry
 to see the pitiful sight.

ポンポン〈擬音詞〉1. Pom! pom!
◆花火がポンポン上がる Pom! pom! go the fireworks.
2.
◆あの娘はポンポン言う She will snap at you.
◆あの人はポンポン言う He talks without the least reserve.
◆ポンポン言い返す to talk back to one's face

ぽちゃぽちゃする〔ポチャポチャする〕〈自動〉To be plump; to
be buxom
◆ポチャポチャした子だ She is a buxom lass―as plump as a
 partridge.

ヨチヨチ〈副〉Toddlingly
◆子どもがヨチヨチ歩く A child toddles about―toddles along.


こうしてオノマトペの対訳をつらつら眺めてみると、改めて日本語
の、世界に類を見ない表現力の豊かさ・自由度を感じます。その分、
「翻訳」という仕事には高度な技術(言語感覚)を要すると言える
でしょう。しかしながら、昨今のボーダーレスの情報社会において、
無頓着な英語のカタカナ表記が氾濫し、この愛すべき日本語の多様
性がやや失われてきたような気がしてなりません。残念ですね。

                            (竹)

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  →http://www.nichigai.co.jp/newhp/whats/saito.html

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