NEW斎藤和英大辞典を引こう!
  当コラムは、『読んで得する翻訳情報マガジン』に掲載された記事原稿に加筆補正したものです。
   
■ 秋
 

 深まりゆく秋の夜長、窓の外の虫の音にじっと耳を傾けてみます。欧米人は虫の音を「騒音」と感じ、日本人は「情趣」を味わうといいますが、私の耳には・・・やっぱりただの安眠妨害の元でした(笑)。

 さて、CD-ROM版『斎藤和英大辞典』で「秋」を検索してみたところ、なかなか趣のある「秋」が出揃いました。さすがは、古き良き時代の日本語の宝庫・斎藤和英です。

 

あきさめ 〔秋雨〕 〈名〉 The autumn rain

あきつ 〔秋津〕 〈名〉 The dragon-fly

さんま 〔秋刀魚〕 〈名〉 The mackerel pike; the saury pike

しゅうかいどう 〔秋海棠〕 〈名 〉The begonia

しゅうき 〔秋気〕 〈名〉 The autumn air; the autumn chill

しゅうさん 〔秋蚕〕 〈名〉 The autumn silkworm

しゅうじゅく 〔秋熟〕 〈名〉 Ripening in autumn

しゅうしょく 〔秋色〕 〈名〉 Autumn scenery; autumnal tints

しゅうすい 〔秋水〕 〈名〉 A burnished sword

しゅうそう 〔秋霜〕 〈名 〉1. (=秋の霜)autumn frost

しゅうふう 〔秋風〕 〈名〉 The autumn wind

しゅうぶん 〔秋分〕 〈名〉 The autumnal equinox

しゅうれい 〔秋冷〕 〈名〉 Cool autumn weather


 因みに「秋津」はトンボの古名です。日本国を表す「秋津島」はトンボが多数飛び回るほど作物が豊かに実る国という意味なんだそうです。

 また、普通の和英辞典ではまずお目に掛からない「秋波」なんて見出し語も飛び出します。元々、秋の澄み渡った波の意味で、美人の目元の感じを形容した言葉、いわゆる「色目」ってやつですね。ついつい本来の目的の検索から脱線してしまいがち。それもまた、斎藤和英を引く(楽しむ)醍醐味でしょう。

しゅうは 〔秋波〕 〈名〉Amorous glances; soft glances; oglings; a leer
秋波を送る (男なら) to cast sheep's eyes on a woman―leer at a woman―ogle a girl― (女なら)―make eyes at a man

 
初出 2001.10.31 (竹)
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